四万十川をテーマに「豊かさを考えよう」と、都会と田舎の両方から意見を出し合い、両者をつなぐ役目を担っていこうとしている「四万十ドラマ」という第3セクターがあります。その中心で、四万十のプロデューサー的存在・畦地履正さん(38)に話を聞きました。
「地元の人たちにとって四万十川は、存在して当たりまえの豊富な資源です。そこに人の営みが加わって、付加価値が生まれるんです。四万十の自然を守るためには、ここで作ったものを買ってくれる人をつかまえる、ルート作りが必要なんです。簡単なことではありませんが、できることからやっていこう、としています」。
「四万十ドラマ」には、無農薬野菜を作っている人、しいたけトラストという形で林業を再生させようとしている人、山の中で塩を作っている人などさまざまな生産者のネットワークが作られています。
四万十川は普通の川です。けれども、住んでいる人たちが、その川に、そのそばに住んでいることに、大きな誇りを持っていることが「普通」ではありません。四万十川から恵みを受け、ブランドを利用し、自分の一部にしてしまっています。そのことが、ちょっぴりうらやましく感じられました。こんなふうに「誇り」をもつことが、自然にとっても人間にとっても一番大切なことなんだよ、と教えられたのかもしれません。
※「四万十ドラマ」では会員を募集中です。会員誌の発行や、イベントの開催、特産品の販売などを行なっています。このネットワーク作りに興味のある方はこちらへ。