最初の大きな難関、山中溪に差しかかる。 石畳で昔を偲ぶことが出来る宿場街を過ぎると、何もない山道が続く。 木々を頭上に押し寄せ、雨模様の空を更に重く暗いものにしていた。 実は、それは道の片側だけの話で、反対側には、今は広い阪和道この溪を突き抜け、私の横を猛スピードで車が駆けていく。 旧街道で見つけたお不動さんが、この周囲だけ時間の流れを食い止めてくれていた。