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「21世紀に残したいもの」についてお便りを募集しています。 |
古くからの天文のファンならずとも、ここ数年はしし座流星群や皆既月食など、夜空を見上げて遠い宇宙に思いをはせ、未知の世界に新たに興味がわいたという方も多いと思います。
夜空を観測しようとする時に、気になるのがその空の明るさです。私もこういった天体ショーのある時くらいは、普段より空も街も暗くして、出来るだけ誰の目にも眺められるようにできないものかなあと思っていました。
「ひかり害」は都市化で夜空の明るさが増して、天体観測に支障が出てきた事がきっかけで、問題視されるようになったんですが、最近では本当に余分な照明はエネルギーの浪費、もっと節約できる部分じゃないか、という声もあがっています。
例えば、歩く人や地面の方向だけを照らすのではなく、必要のない空に向かってまで全方向に光りが広がるデザインの街灯を、下の方向だけ照らすものに換えると、消費電力は半分になり、明るさは倍、ということで「4倍の省エネ効果が出た」と名古屋市科学館の例が新聞にも載っていました。眩しいほどの明るさは必要なくて、必要な場所を必要なだけ照らしているか、余計なところまで照らしていないか、が大切なんですね。
また、省エネ以外の問題点は、夜間照明によって稲などの農作物への悪影響や、信号が見えにくい、眩しくてかえってまわりを見えにくくしているなどの悪影響もあるといいます。
宇宙から夜の地球を眺めると、日本列島がひときわ明るいとか。夜にあまり出歩かない私は、七夕などの天体観測の時ぐらいにしか、星が見えにくいなあ、といったひかりの害に気づきませんでしたが、大きな規模での見直しがなされれば確かに電力の無駄使いを減らせるんじゃないかな、と思いました。
イルミネーションのように長い冬の夜を少しにぎやかに飾ってくれる灯りと、宣伝のために空高くまで、突き刺さるように遠くに伸びる光。都市では両方見る事ができますが、皆さんはどんな風に感じられますか?
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2001年2月5日(月) 毛利千代子 |
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